梅雨の夜
雨の日はよく昔のメモを読み返します
誰かに愛されたい
誰かに必要とされたい
誰かに認めてもらいたい不特定多数の中の誰かに、こんなに自分を見てもらいたい
愛して欲しい
誰かを愛したい僕たちにしかわからない言葉で、話で、朝が明けるまで語り合いたい
愛し合いたい
無償の感情を僕にぶつけて欲しい
他の誰かになんてぶつけないで欲しい
できることなら僕だけを見ていて欲しいそんなの無理だって頭の中じゃわかってるんだけど、心のどこかで本気でそれを望んでる
夢を見て、君がいて、僕がいて
それだけのことなのに夢から覚めると涙が溢れてる
胸の中に溜めてたダムが溢れて、
些細な瞬間に涙となる
涙以外のものになんてならないのに
泣きたくなんてないのに
自分の涙なんていらないのに
涙なんて機能なくなればいいのになのに、それなのに
1人になった途端涙が止まらない
本当はこの涙を誰かに見て欲しくて、
だいじょぶだからって頭を撫でて欲しくて
そっと隣にいて欲しいのに
この意地が邪魔をする僕の涙に誰か気づいてよ
笑う顔の奥の雫に気づいてよ愛したい人には愛してる人がいて、
愛してくれる人には心向かなくて、
愛されたい人には僕じゃない誰かがいて、
そんなことの繰り返し誰も僕を見てくれない
誰も愛してくれない
ひとりぼっちだという気がしてならない
でも誰にも涙は見せたくないなによりこんな矛盾ばかりの自分が嫌だ
全部わかってるのに感情がついていかない
涙が溢れて止まらない
僕の言葉なのに僕のものではないみたい
とっさにメモ欄を開いて打ち込む言葉を
時々見返してはひとりで傷つくことがある
あの時の僕には何が見えていたんだろうと不安になり、悲しくなる
でも多分あの時の僕に見えていたものが今僕を構成してくれているんだろうと、同時に安心します